ZrO_2ゲート絶縁膜のアニール効果(ゲート絶縁膜,容量膜,機能膜及びメモリ技術)
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概要
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バリア層を形成する事によってpoly-SiゲートとZrO_2ゲート絶縁膜の界面反応を抑制するために、Zr0_2膜へのNH_3とSiCI_4ガスのアニール効果を調べた。これらはSi基板やSiO_2膜上にSi窒化膜を原子層成長(ALD)法で形成する際の典型的なガスである。ラザフォード後方散乱分光(RBS)の測定から、SiCI_4照射により導入されたSiは優先的にZr0_2膜の表面近くに存在する事が判った。また、SiCI_4とNH_3の交互照射の後、Siは表面付近にピークを持つのに対してNは表面付近に存在しない。X線光電子分光(XPS)スペクトルから、導入されたSiはZr0_2膜と反応する事によりSiO_2あるいは化学量論的でないZrシリケートを形成する事が判った。従って、SiCl_4照射後のNH_3照射の際に導入されたNは、SiCI_4照射によって形成されたこれらSiO_2と化学量論的でないZrシリケートと反応しない事が判った。この1つの理由として、結合エネルギーの関係から低温NH_3ア二ール(550℃)によってはSi-O結合はSi-N結合へ置換しない事が挙げられる。以上の事から、少なくともNH_3とSiCl_4を使ったALD法によるSi窒化バリア膜の形成はZr0_2膜上では難しいと考えられる。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-06-19
著者
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