自己宛に暗号化された情報を第三者に対して秘匿しつつ特定のユーザにのみ読み出させたい場合が存在する。公の機関や会社によるアンケートなどがその例に挙げられ、組織宛に秘密通信された情報を組織内の集計に携わるグループにのみ復号可能なように変更を加える必要が生じる。本稿では、このような変換を可能とする委任暗号について考察する。