ネットワークワームの自己増殖機能に関する実験と解析
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概要
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1989年11月のインターネットのワーム事件では,多くの計算機に被害がもたらされた.このワームは,パスワード破り,増殖機能,通信を用いた増殖抑制機能などのいくつかの興味深い機能を有している.ワームが発見されたのは,増殖抑制機能が正常に発揮されず,計算機上でワームが過剰に増殖したためである.しかし,異常増殖の理由については,単なるプログラムのバグとも言われており,いくつかの問題点が報告されているだけである.そこで,これまで報告されているプログラムの問題点を取り除いたワームを作成し,増殖機能について解析を行なった.その結果,ワームは従来知られている以外にも,重大な問題点を有していることが判明した.我々は,この新たな問題点の解消策を提案し,これにもとづき修正したワームを用いて,計算機実験を行なった.その結果,単一計算機上の限られた環境ながら,過剰な増殖を抑制しながら,世代交代を繰り返すワームの作成に成功した.されに本研究では,このワームを実際に複数計算機間での増殖する機構を加えて実験し,幾つかの改良を加えることによりネットワーク上でも過剰な増殖を抑制することに成功した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-20
著者
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