刺激セット内の聴覚弁別次元数がマガーク効果に与える影響
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概要
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マガーク効果の強さを規定する要因として, 提示される刺激の種類の数に注目した。被験者は大学生20名, 刺激は全て(子音+/a/)の単音節だった。聴覚刺激として子音が2種類(p, tの組合わせとm, nの組合せ)提示された小セット条件, 4種類(p, t, m, n)提示された中セット条件, 8種類(p, t, m, n, k, b, d, g)提示された大セット条件を設けた結果, 小セット条件で最も強いマガーク効果を示した。子音を弁別する情報としては, 調音位置, 調音様式, 有声性の3つの次元があるが, 小セットでは調音位置の1次元, 中セットでは調音位置・調音様式の2次元, 大セットでは調音位置・調音様式・有声性の3次元の情報を持っているといえる。小セット条件で生じた強いマガーク効果はこの弁別次元数の違いに起因していると解釈できた。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-07-16
著者
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