パワー包絡の変動が音声知覚に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
波形包絡に変形を加えた音声信号を用いて、その変動特性が知覚に与える影響を主観評価実験を行って調べ、いくつかの新しい知見を示した。被験者は健聴者と難聴者とし、両者の知覚の違いを比較した。波形包絡の変動は、一定の時間周期で変動するもの(ALT)とランダムに変動するもの(RAN)の2通りで行った。その結果、変動の周期が84msのALTの条件において、被験者の90%が「良い」以上に判定するには、波形包絡の変動幅を5dB以下に抑える必要があることなどが明らかになった。また、難聴者のパワー変動に対する「聴こえ」は、健聴者に比較すると悪くなるものの、劣化特性は同一の傾向を示すことなどが明らかになった。これらの結果は、フレーム処理で音量を制御する音声処理方式の設計に有効である。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-07-14
著者
関連論文
- 身体特徴と声質との関連性に関する一検討
- スペクトル歪最小基準による駆動音源信号の生成と音声合成
- 音声コミュニケーションに関わるバリアフリー(音支援(音バリアフリー)を考える)
- 音声によるオンライン質問回答システム
- DSP処理を目的とした簡便な雑音抑圧処理に関する検討
- 音楽聴取を目的とした補聴システムにおけるフィッティング手法の検討
- 音楽補聴を目的としたセンター定位音の強調法について : センター音と非センター音のレベル差と最適抑圧量の関係
- 聴覚援助を目的としたセンター定位音の強調法について
- 音学補聴を目的としたセンター定位置の強調法について
- 室内伝達関数の高次項消去による残響歪低減法
- コンデンサマイクロホンの拡散音場感度の検討
- コンデンサマイクロホンの拡散音場感度の検討
- 音声と非音声の識別処理に基づく定常雑音抑圧方式
- 音声の音響的特徴量に着目した難聴者のための自動利得制御の検討
- 自動利得制御と雑音抑圧処理が難聴者の音声知覚に及ぼす影響
- 雑音抑圧処理と自動利得制御による難聴者補聴システムの検討
- 音声/非音声識別機能を有する環境騒音抑圧法の検討
- 信号の雑音区間に着目した環境騒音抑圧法の検討
- マルチマイク収音系が難聴者の音声知覚に及ぼす影響
- パワー包絡の変動が音声知覚に及ぼす影響
- フレーム処理に基づく音量制御が音声知覚に及ぼす影響
- きめ細やかな補聴技術(バリアフリーと音響技術)
- クラスタリング手法を用いた波形合成ユニットの生成と音声合成
- ライブホンの聴覚医学的検討