呼気を要しないサイレント音声入力装置 : 実用化に向けての基礎的検討(福祉と音声処理及び一般)(音声)

概要

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呼気や声帯振動を要しないサイレント音声入力システムの実用化に向けての基礎的検討を行った. 実際の使用環境を考え, 室内など静かな環境と交通機関の中など騒音環境の2つの状況を想定し実験を行った. 静かな環境を想定した実験は, 暗騒音40.0dB(A)の実験室内で行った. 被験者(話者)をその実験室内に座らせ, その頸部に振動子を取り付け, 呼気を伴わずに構音動作を行うよう指示した. ただし, 被験者に取り付けた振動子は, 被験者の半径300 mm以遠の人間が聴取することが出来ない微小なレベルで駆動した. それにより作り出された話声を, 話者の正面300 mm の位置において気導マイクロホンおよび接触型マイクロホンで受波した. その結果, いずれのマイクロホンを用いた場合でも, 収録された音声が, その内容が理解できるものであることが確認された. 騒音環境を想定した実験として, 60 dB(A)の白色雑音下で前述と同様な実験を行った. その結果, 接触型マイクロホンでの受波が気導マイクロホンでの受波に比べ, 雑音の影響が少ないことが確認された.
2003-10-24