低速開離時のアーク継続時間の測定
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概要
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近年、電気接点の小形化・高信頼性・長寿命の要求がますます強まってきている。継電器を小型化するためには、アークが切れる接点ギャップを短くする必要がある。本文では、空気中で低速 (0.01[mm/s]) でパラジウム接点と銀接点を開離してアークを発生させて測定した接点間電圧波形ならびにアークを撮影したビデオ画像を示して考察する。パラジウム接点ではアーク継続時間が短かく、時間は100[μs]のオーダであった。銀接点で電極長を長くしてホルダへの放熱を少なくするとアーク継続時間が短く、時間は100[μs]のオーダであった。Ag接点で電極長が短いと、アーク継続時間は長く、時間は十数[s]のオーダであった。低速で接点を開離すると、ブリッジ持続時間が長くなるため、アーク発生前に高温部が広がることにより抵抗の高い部分が多くなる。アーク発生前に抵抗の高い部分が広がるとアークを遮る効果が現われて、短い接点ギャップでアークが切れるのではないかと考えた。
- 1996-12-20
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