解糖系における化学振動とパターン形成 : 時空間カオスか?
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概要
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非平衡非線形状態にある化学振動反応を利用して、生物情報の自己組織化機構を設計原理に、細胞類似の刺激応答システムを実現することが目標である。酵母抽出液において、基質としてtrehaloseを添加して開始する自励動をシリコンフォトダイオードを利用した簡易測定装置により測定した。振動波形は二相性で、振動周波数は細胞破砕の程度によって変化した。リズムは、紫外線照射刺激により停止した。解糖系におけるパターンは、大きな系全体での振動と空間的に不均一性を示すという特徴があった。この特徴を結合振動モデルでシミュレートし、時空間カオスであろうと推測している。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-05-21
著者
-
中川 善之
名古屋大学大学院医学系研究科付属神経疾患・腫瘍分子医学研究センター分子標的治療学分野
-
中川 善之
名古屋大学医学部付属病態制御研究施設医真菌研究部門
-
上田 哲男
北大・電子研
-
上田 哲男
名古屋大学大学院人間情報専攻
-
中川 善之
名古屋大学教養部
-
真常 隆広
名古屋大学大学院人間情報学研究科
-
斉藤 稔
沖電気工業基盤研
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