固定ルート上の情報ファイルの転送方法を求める線形時間のアルゴリズムについて
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概要
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昨今, コンピュータネットワークは広く普及し, コンピュータ間でファイルやデータを容易に複製したり転送したりすることが可能になった. その際, 大きなソースファイルに対しては, オリジナルのファイルが, 圧縮された形で保管され, 圧縮されたまま転送され, 転送先のコンピュータで, 使用できる元の形に戻される(展開される)ことがしばしば行われる. 通常, ソースファイルを圧縮して転送させるのに要する時間は, ファイルの圧縮・展開を行うマシンの性能や途中の通過路の容量等に依存する. 最適なファイル加工転送の問題とは, 転送されるべきファイルJに対して, 圧縮及び展開を行うコンピュータを適当に選んで, Jが置かれている点(ソース)からJを必要とする点(シンク)までJを転送する時間が最小(最適)となるようにする問題である. これまでの研究では, この問題は最短路問題に帰着できることが示されている. しかしながら, ソース・シンク間の経路が固定されている場合, 最短路(最短パス木)を解くアルゴリズムである Dijkstra 法をそのまま適用しても, 本問題は線形時間では解けない. 本報告では, Dijkstra 法に簡単な工夫をすれば, 本問題が線形時間で解けることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-09-18
著者
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