狭帯域ディジタルFM周波数検波系列推定方式のビット誤り率改善効果
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概要
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現在まで,2値狭帯域ディジタルFM信号のリミッタ・ディスクリミネータ周波数検波方式のビット誤り率(BER)の改善は,IFフィルタ帯域幅の最適化,半定帰還等化器(DFE)あるいは簡単な最尤系列推定器(MLSE)によって行われてきた.送信側ベースバンドフィルタリング及び受信側狭帯域IFフィルタリングにより,このチャンネルは符号間干渉(ISI)チャンネルとなる.したがって,厳密な意味で最尤系列推定とはならないが,ビタビアルゴリズムを用いた系列推定方式が有効に使用できる.本研究報告では,計算機シミュレーションを通し,MSK及びGMSK信号に対する16状態トレリスによる最尤系列推定器の実際のビット誤り率特性を調べた.通信路としては,白色ガウス雑音(AWGN),周波数非選択性ライスフェージングあるいはレイリーフェージング通信路を考えている.シミュレーションの結果,提案する系列推定方式により非常に大きな利得が得られ,従来のDFEや2状態MLSEに比べ,AWGNあるいはライスフェージング下で,BERを大きく改善することができた.この方式は受信機の最終段に信号処理判定回路を追加するだけで実現でき,衛星移動体通信を含む各種の応用に利用できると考えられる.
- 1993-06-18
論文 | ランダム
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