乳児にとって、他者の感情はいつ情報として働くか
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
対人的なコミュニケーションにおいて、感情の果たす役割は大きい。特に、他の人が示す表情は第三の対象に対する評価機能を果たしうる。この現象は「他者への問い合わせ」と呼ばれる。このことが、乳児の場合、ほぼ満1歳頃において始めて可能になることである。具体的に次の実験を我々は行った。満1歳の乳児に接近してよいかどうかあいまいな刺激(例、ロボットのおもちゃ)を示す。そのとき、傍らにいる母親は、乳児が母親を見たときに正の表情か、負の表情を示す。すると、負の場合と比べて、正の場合に、乳児は対象となるおもちゃをいじることが多かった。さらに、家庭と実験室で比較すると、実験室での方が、母親を参照するのが早かった。これらは、12カ月児が母親の表情を情報として利用すること、そして、その利用は対象の刺激価のあいまいさと共に、場のあいまいさをも関連していることを示している。
- 1993-11-25
論文 | ランダム
- データボックス 労働経済白書(2005年版・厚生労働省)
- 行政 「ニート」64万人、フリーター213万人--若年者の意識と就業促進に向け課題を分析--平成17年版労働経済白書
- (146)古代ギリシア建造物の復元画制作 : Perspektivische Rekonstruktion der griechischen Ruine(セッション42 教育システムB(実技)VI)
- 有部の極微説をめぐって--古代ギリシアとの比較
- 古代ギリシアの教育思想--その予備的考察