マイクロ波直接中継方式の伝搬路基本特性について
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概要
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ディジタルマイクロ波直接中継方式が導入されつつあるが,この方式の伝搬路信頼度等の厳密な評価方法は必ずしも明らかにされていない.この方式では送受信周波数が等しいため自局回り込み干渉が存在し,これによる中継器の増幅度の制限から,受信電力変動や熱雑音電力については中継各区間の相互影響を考慮した総合変動分布により評価する必要がある.また直接中継区間のダイバーシチ方式では,中間で合成または切換えを行わない2区間ダイバーシチ方式が利用されるが,この場合も空間相関係数については2区間を総合して評価する必要がある.本論文では総合受信電力変動分布および総合熱雑音電力分布については,直接中継器の増幅特性が飽和領域にある場合と直線領域にある場合を考慮した各区間の確率分布の畳込み積分により得られることを明らかにした.また2区間ダイバーシチの空間相関係数については,中継器が直線領域で動作している場合の,各区間の相関係数と総合相関係数との関係を明らかにし,中継によって相関関係に劣化を生じないことを示した.なお,受信電力変動特性については本推定法による理論特性と,実際の直接中継回線の実測特性を比較して例示した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-06-25
著者
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