地面反射を考慮したアンテナ開口分布の最適化
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概要
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一般に低仰角の覆域が必要なアンテナでは,地面反射により電界強度が低下するロービングの影響を避けるため,垂直面放射パターンをシャープカットオフ特性にしている.しかし,ロービングの影響はアンテナの設置高に依存し,各設置環境に最適なアンテナパターンの決定は困難である.本論文では,航空機の着陸誘導を行うMLSの距離測定系であるDME/Pのアンテナの最上部の高さを3mに制限した場合を例として,地面反射を考慮した開口分布の最適化を行った.開口分布は,地面反射のある状態で要求覆域の周囲に設けた多数のサンプル点における電界強度の最小値で評価し,この値を最急降下法により最大化することで最適化した.その結果,覆域内の電界強度の極小値が一様になり,電界強度の配分が改善された.最適化した開口分布では,アンテナの位相中心が開口上部に移り,従来は最も電界強度が低かった覆域下端の電界強度を6.5dB改善できた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-05-25
著者
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