3次元レイトレーシングによる超低緯度ホイスラの伝搬特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
地磁気緯度が10°前後の超低緯度ホイスラの磁気圏内伝搬には, ダクト伝搬とノンダクト伝搬の形態があるとされている. ノンダクト伝搬を主張する論拠は超低緯度ではダクト伝搬に必要なエンハンスメントファクタが高緯度とは異なり数百%にも達し, 非現実的とさえ考えられることにある. 一方, ダクト伝搬を主張するいちばんの論拠は同一伝搬路を往復して生成されるエコートレインホイスラが観測されることにある. そこで本論文において, 超低緯度を考慮した夜間電子密度モデルとIGRF磁界モデルによる3次元レイトレーシングを用い, ノンダクト伝搬でエコートレインホイスラの生成が可能か否かを検討した. その結果, 電離層における打上げ角度を鉛直打上げのみでなく, 3%以内の打上げ円すい角を考慮すれば, エコートレインホイスラが生成されうることが示された. かつまた, ノンダクト伝搬であっても広い周波数帯域で電離層を下降透過でき, 電離層下降透過点の周波数依存性が少ないことが明らかとなった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-04-25
著者
関連論文
- 地震電磁気現象のフラクタル性に関する研究
- VLF/LF伝搬振幅データに対するフラクタル解析と地圏・大気圏・電離結合に関する考察
- Superimposed epoch analysis を用いたVLFデータ(電離層擾乱)と地震(最大震度)との相関解析
- インドネシアスマトラ地震に対する前兆電離層擾乱の諸特性(地上VLF観測と衛星観測)
- スマトラ地震に伴う下部電離層擾乱の検出
- インドネシア・スマトラ地震に伴う電離層擾乱の観測(DEMETER衛星観測を中心として)
- 新潟中越地震に対する電磁気現象
- CIP法によるTF/SF境界を用いた多次元散乱問題の解法
- C-1-21 CIP法によるTF/SF境界を用いた2次元散乱問題の解法(C-1.電磁界理論,一般セッション)
- 宮城県沖地震に関連したVHF帯電磁雑音のフラクタル解析