静止画像の可逆/非可逆プログレッシブ符号化
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概要
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DVDやインターネットなどのマルチメディア・アプリケーションでは,ディジタル画像のデータ量を圧縮/復号する符号化技術が必要不可欠となっている.現在,静止画像の圧縮には離散コサイン変換(DCT)を用いた非可逆(ロッシー)符号化であるJPEG国際標準方式が広く使われている.しかし,復号画像の画質が劣化するために医療診断のような高画質が要求される分野では扱い難い.そこで次期国際標準方式としてJPEG-LSやJPEG-2000と呼ばれる新しい可逆(ロスレス)符号化方式が検討されている.特にJPEG-2000では,1):可逆と非可逆の両方を同じアルゴリズムで実現すること,2):圧縮データの一部のみから画像の概要が得られるプログレッシブ機能を持つこと,3):様々な信号(自然画像の他,文字,CGの様な合成画像,FAXなど)に適応できること,など数多くの機能が要求されている.こうした背景を鑑み,本報告ではディジタル画像のためのプログレッシブ機能を持つ新しい可逆/非可逆符号化を提案する.提案法は任意の画像信号に対して最適化できる上,カラー信号の成分であるRed,Green,Blue間の相関を有効活用できるという特長を持っている.
- 1999-06-10