状態遷移に順序関係を持つ非同期遷移型HMM

概要

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本報告では、個々の特徴間の状態遷移に順序の制約を持つ非同期遷移型HMM(AT-HMM)を提案する。私達は、個々の特徴が非同期に変化している特徴ベクトルの系列をスカラー出力型HMMにより表現する順序制約無しAT-HMMを以前に提案した。本報告では、更に音声信号を効果的に表現するため、個々の特徴量の状態遷移に順序関係の制約を付けた、順序制約付きAT-HMMについて検討を行う。また、順序制約付き人T-HMMの実現法として、C"時間方向男詳「と呼ぶ新しいパラメータ共有の概念を説明する。切り出し音素認識と孤立単語認識において、従来型HMMと比較して約20%と40%の誤り削減率が得られた。AT-HMMのモデル化能力を更に改善するため、特徴毎に音素環境クラスタリングを行う特徴創り音素環境クラスタリング(FW-PEC)の概念を説明し、FW-PECを用いたAT-HMM生成法として、特徴創り逐次状態分割法(FW-SSS)を提案する。切り出し音素認識と孤立単語認識において、FW-PECを用いていないAT-HMMよりも更に10ポイント程度の誤りが削減された。
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-12-20