OTDR 反射波形のパターンマッチングを用いたパッシブダブルスター光線路の故障探索法
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概要
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電話局と加入者間に光分岐素子を設置する線路構成(パッシブダブルスター,PDS)が検討されている.この光線路に光パルス試験器(OTDR)を適用した場合,複数の分岐光ファイバの反射波が重畳するため反射波形が複雑になる.このため,従来の目視解析による故障位置判定が困難になる場合が予想される.本論文では,電算機処理により,PDSの光線路の故障位置が探索できる方法として,理論計算による故障時の反射波形(計算波形)と,OTDR測定による反射波形(測定波形)のパターンマッチングを用いる方法を提案する.はじめに,線路構成要素の散乱マトリクスと,これを用いた計算波形を求めるアルゴリズムを明らかにする.次に,計算波形と測定波形の比較による故障探索の原理を述べる.次に,光受信回路の雑音に基づく誤差を求める理論式を明らかにし,故障位置,光線路分岐数,受信回路の周波数帯域,送信光パルス幅と誤差の関係を述べる.延長約3kmの4分岐の実験線路を作製し,パルス幅1μsにおいて断線故障を探索する実験を行った結果,誤差は12m以下であった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-01-25
著者
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