仮想待ち行列による ATM セル廃棄率の解析
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概要
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ATM通信方式において,多重化されたバーストトラヒックが単一サーバに加えられた場合のトラヒック特性はこれまでいくつかの方法により解析されている.例えば状態方程式を数値的に解く方法,入力過程をMMPPで近似する方法や,入力セルを連続量としてとらえる流体近似法などがよく知られている.本論文は流体近似を用いた非常に計算量の少ない新しい近似解析手法を提案する.本論文では一定セル速度のセルトラヒックと同一バーストパターンの独立なN個のセルトラヒックが多重化され,有限バッファの単一サーバに加わる待ち行列を対象とする.セル流の入力速度がサーバの処理速度を超える期間(過負荷期間)と超えない期間(軽負荷期間)におけるセル発生量の特性を考察し,もとの待ち行列から一つの仮想的な待ち行列を導き,もとの待ち行列のバースト長分布とバースト間隔分布が指数分布であるなら,この仮想待ち行列はGI/GI/1となることを示す.本論文ではこの仮想待ち行列を近似解析しセル廃棄率を算出する方法を示しその結果がシミュレーション,既存理論の結果ともよく一致することを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-01-25
著者
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