時系列トラヒックデータを用いた回線設計法
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概要
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従来,通信網の設計,管理にあたっては基礎トラヒックに代表されるピーク時のトラヒックデータの統計量が用いられている.網内のリンクの回線設計も同様であり,一般に基礎トラヒックが加わった場合に所定の品質(呼損率)を満足するように設計され,この基礎トラヒックに対してあらかじめ定められたしきい値よりも品質が劣化しないように管理される.このような方法は,設計,管理に必要なデータが少なく汎用的で簡便な方法である.これに対して,近年の通信網の高機能化は,より詳細なトラヒックデータの測定,収集を容易にしている.本論文では,測定されたトラヒックデータを統計量に加工せず,そのまま時系列データとして用いた回線設計法について提案する.この時系列トラヒックデータと時間帯別の通話料金を合わせることにより,収入を評価尺度とした回線設計を可能とした.また,時系列データを用いることにより,異なるトラヒックデータ間のピーク時間のずれを十分に活用した回線設計を可能とした.本論文では,この提案方法を効果的に活用するため,トラヒックデータに対する新しい指標,更に網構成に対する考え方についても述べた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-02-25
著者
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