2値化判定基準を付加した辞書による文字認識の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
文字認識においては、認識対象の濃度変化の大きさに対応できないために十分な認識性能を得ることができない場合がある。この原因は複合的なものではあるが、極端な言い方をすれば1)読取対象の詳細な情報なしに2値化を行うこと自体が難しいことと2)適切に2値化されていない画像を正しく読み取ることが難しいということになる。そこで、読取文字の字種を仮定すれば、2値化を適切に行うことが容易になるとして、各文字の文字認識を実行する際に、参照パターン毎に適切な2値化しきい値をあわせて選択する方法を考える。具体的には、文字認識用の辞書に識別特徴と2値化用特徴を別々にもたせ、個々の文字読取結果毎に2値化しきい値が適当であるかを判断することにより、読取結果毎に識別に適した2値化画像を選択する方法について提案する。本報告では特に、この2値化判定用の特徴としてどのようなものが適しているかについて検証すると共に、濃度変化の大きさを客観的に把握することが容易なデーなベースrを作成し、本データに対する実験により本手法の有効性を示す。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-06-27