ベクトル量子化のためのコードブックの自律的・連続的更新法(テーマセッション(1))(CVのためのパターン認識・学習理論の新展開)
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概要
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本稿では、コードブックを自律的かつ連続的に更新する新しいベクトル量子化法を提案する。提案手法は、量子化誤差が最大となる箇所に、誤差が閾値に達するまで新たなベクトルを挿入するアプローチを基本とし、誤差が閾値に達した後は、ベクトルの削除と挿入を繰り返してコードブックをチューニングする。提案手法のポイントは、以下の3点にまとめられる。(1)主要なベクトル量子化手法のひとつとして知られるLBGの主要な欠点である、「初期状態への依存」の問題を解決した。(2)LBGの改良手法である拡張LEG(Patane 2001)よりも良好に機能する。すなわち、提案手法は「コードワード数固定」の条件下で誤差を最小にする最適なコードブックを生成可能である。(3)従来実現されていなかった新たなタスクの実行が可能である。すなわち、提案手法は「誤差固定」の条件下においても、コードワード数を最小にする最適なコードブックを生成可能である。提案手法を画像の圧縮問題に適用し、拡張LBGとの性能比較を行ったところ、提案手法は拡張LBGに比べ良好な性能を示した。
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-09-03