選択成長層からの固相拡散による浅接合トランジスタ
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概要
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MOSFETを微細化すかにあたってまず短チャネル効果の抑制が必要であるが, サブ0.1μm素子においてその実現は容易ではない。バルクMOSFETにおいてソース・ドレイン間の距離を縮めるには, 基板不純物濃度を高めて空乏層幅を小さくすることが最も有効であるが, ゲート絶縁膜を薄くできないとしきい値電圧V_<TH>が上がってしまう。0.1μm以下ではゲート絶縁膜の薄膜化が直接トンネリングの制約により困難になる一方, V_<TH>は電源電圧低下に合わせて下げなければならないから, 基板濃度増大に頼った短チャネル化は厳しい。このような背景から, 短チャネル効果抑制手段としての浅接合化が, 従来にも増して重要となる。浅接合の実現において忘れてはならないのがソース・ドレイン(S/D)の直列寄生抵抗の問題である。微細化により素子性能が上がるほど寄生抵抗の影響は相対的に大きくなり, そのために0.1μm級素子では10%程度の性能劣化が起こっているのが実状である。ところが, 浅接合化はこの要請とは反対に抵抗を高めてしまう傾向がある。不純物濃度一定で深さを減らせば拡散層抵抗が増し, これを防ぐため濃度を高めれば不純物分布の裾引きのために深さが増す。低抵抗化と浅接合化という相反する要請を同時に満足しなければならないところに難しさがある。本講演では, 浅接合化と低抵抗化を両立可能な新しいドレイン構造について述べ, これを適用したデバイス試作の結果について報告する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-03-06
著者
-
辰巳 徹
NEC シリコンシステム研究所
-
辰巳 徹
NECマイクロエレクトロニクス研究所
-
中原 寧
NECエレクトロニクス先端デバイス開発事業部
-
古川 昭雄
日本電気(株)システムデバイス・基礎研究本部
-
古川 昭雄
Nec シリコンシステム研究所
-
中原 寧
先端デバイス開発本部
-
古川 昭雄
NECマイクロエレクトロニクス研究所
-
落合 幸徳
JST
-
落合 幸徳
Nec基礎・環境研究所
-
中原 寧
NEC Electronics Corporation
-
竹内 潔
Nec シリコンシステム研究所
-
竹内 潔
NECマイクロエレクトロニクス研究所
-
中原 寧
NECマイクロエレクトロニクス研究所
-
眞子 祥子
NEC基礎研究所
-
寒川 誠二
NECマイクロエレクトロニクス研究所
-
中原 寧
Necエレクトロニクス、先端デバイス開発事業部
-
落合 幸徳
Nec基礎・環境研
-
中原 寧
Necエレクトロニクス
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