SAB-1-7 時間ゲート検波法を用いた10Gbit/s光符号分割多重通信
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
光符号分割多重(OCDM: Optical Code Division Multiplexing)は, 情報ビットを表す時間波形を通信チャネルとして用いる多重化方式である。そのため, 1つのWDMチャネルやTDMのタイムスロットを複数のOCDMチャネルでシェア可能となる。この性質からOCDMは, 既存の(WDM)ネットワークにオーバレイ(OCDM/WDM)することにより, 伝送容量を増加させる手段となることが期待されている。またOCDMは非同期通信方式を採用できるため拡張性に富み, 更に秘話性の向上等の特徴を併せ持ち, 次世代の高機能・大容量通信実現のための有力な技術となる可能性を秘めている。これまで我々は時間領域マッチトフィルタリングと直接検波を用いたOCDMシステムを提案し, 10Gbit/sでの原理実験に成功している。このシステム(Fig. 1)では, 送信側で情報信号をチャネル毎に異なる8チップ光bipolar符号で符号化し(Fig. 1(a), (b)), 多重化した後, 光伝送路へ送り出す。受信側では, 受信信号とチャネル固有のbipolar符号とのマッチトフィルタリングにより、再生符号に対しては自己相関(Fig, 1(c)), 干渉符号に対しては相互相関(Fig. 1(d))波形を得, これらに閾値処理を施すことにより所望の信号だけを再生する。しかしこの方法では、チップパルスが有限個であるため, マッチトフィルタリング後の波形にサイドローブが残ってしまい, 符号間干渉雑音を生じる原因となる(Fig. 1(e), (f))。そこで我々は, この問題を克服する新たな方法として, 時間ゲート検波法を用いたシステムを提案し, その原理実験に成功している。今回, 非線形光学吸収デバイスを加え実験を行い, 時間ゲート検波法の基本特性, OCDMシステムにおける有効性を明らかにする。
- 1999-03-08
著者
関連論文
- SAB-1-8 空間CDMAに基づく2次元並列イメージファイバ伝送の超高スループット光インターコネクトへの適用性
- B-10-162 イメージファイバスキューの測定
- イメージファイバを用いた空間CDMA2次元並列多重光データリンクにおけるビジュアルアライメント方法
- 回転に対して直交性を保つ空間CDMA符号
- SAB-1-7 時間ゲート検波法を用いた10Gbit/s光符号分割多重通信
- 多波長ラベルネットワークにおける帯域の異なる光パス設定のためのノード構成
- 60GHz帯パイロット光を用いた光ファイバ・ミリ波アップリンクシステム
- 光外部変調による60GHzミリ波・光ダウンリンク伝送実験
- 光外部変調による60GHzミリ波・光ダウンリンク伝送実験
- 60GHz帯光外部変調による光ミリ波ダウンリンクシステム
- SAB-1-9 Optical code-wavelength convertible OCDM/WDM networks
- SAB-1-6 広帯域インコヒーレント光源のバイポーラコーディングによるギガビットOCDM伝送実験
- SAB-1-9 Optical code-wavelength convertible OCDM/WDM networks
- SAB-1-6 広帯域インコヒーレント光源のバイポーラコーディングによるギガビットOCDM伝送実験
- EDFAのASE光を用いた10Gbit/sコヒーレント光符号分割多重通信方式の原理実験
- パルス圧縮および分散フラット正常分散ファイバを用いたSupercontinuum発生
- SAB-1-3 カオス符号を用いたCDMAの理論解析 : 最良2値PN系列との比較
- SAB-1-3 カオス符号を用いたCDMAの理論解析 : 最良2値PN系列との比較
- 光カオス写像の構成方法
- 双対カオス写像を用いた光符号分割多重通信システム
- 双対カオス写像を用いた光符号分割多重通信システム
- SAB-1-7 時間ゲート検波法を用いた10Gbit/s光符号分割多重通信
- 光・ミリ波融合技術と光無線アクセスネットワーク
- ホモダイン相関検波を用いた全光パルス符号分割多重アクセス
- 時間ゲートを備えた10Gbit/s全光符号変換