B-11-7 Δ因果順序制御を用いたメディア同期方式
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概要
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分散マルチメディアアプリケーションでは, メディア間の時間関係や因果関係(すなわち, 前後関係)が重視される。しかし, ネットワーク遅延の揺らぎ等によって、これらの関係が乱される可能性がある。このような問題を解決するため, メディア間の時間関係を回復するメディア同期制御と, 因果関係を維持するΔ因果順序制御とが研究されている 。これらは、これまで独立に研究されており, 二つの制御を同時に扱った研究は殆ど行われていない。本報告では, 分散マルチメディアアプリケ-ションにおいて, コンピュータデータと, それに関連するビデオや音声が転送される場合を想定する。このようなアプリケーションの一例に, ネットワーク対戦型ゲームがある。このゲームでは, コンピュータデータの因果関係を維持しなければならない。また, ゲームの臨場感を増すために, 対戦相手の様子が映し出される場合がある。このとき用いられる音声とビデオについては, 相互の時間関係だけでなく, コンピュータデータとの時間関係も維持することが必要となる。このため, メディア同期制御が要求される。そこで, 本報告では, 二つの制御(Δ因果順序制御とメディア同期制御)を同時に行うことにより, 因果関係を考慮したメディア同期方式を提案する。そして, 実験により, その有効性を示す。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1999-03-08
著者
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