イベントドリブン法による分散回路シミュレーション方式
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概要
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LSI 回路設計の分野において回路シミュレーションは不可欠な技術であり、様々な方式が研究開発されてきた。しかしながら、高精度のシミュレーショシを要求するような検証では、未だに SPICE に代表される直接法回路シミュレーションが標準の技術である。一方では、近年の回路の大規模化に伴い、この方式における回路規模や処理時間が大きな問題となっている。これらのを解決する為に様々な技術が研究されているが、そのうちの一つに並列化のアプローチがある。これまで、高精度な回路シミュレーションを並列化により実現する手法としては、直接法における電流/電位計算過程の回路行列計算を並列化する方式がある。しかし、この方法では、同期による待ち時間の無駄や分割数を多くすることによる結合行列の取扱が問題となる。今回新たに開発した方式は、まず回路シミュレーション方式として、従来の全体回路を一括して取り扱う SPICE 方式にかわり、回路を小さな部分回路に分割し、各部分回路間の変化をイベントとして取り扱いながらも SPICE 方式と同程度の精度の解析が可能な方式を用いている。この回路シミュレーション方式における各部分回路の処理を分散して実行することにより、並列シミュレーションを実現する。本方式では、電位計算は各部分回路毎に独立して行なうため全体の同期をとる必要がない。また、プロセス間では変化のみを伝えるため通信量を抑えられるという利点がある。以下本方式の概要およびその実験結果について簡単に説明する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-03-06
著者
-
鹿毛 哲郎
(株) 富士通研究所
-
北浦 智靖
株式会社富士通研究所
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藤澤 久典
(株)富士通研究所
-
藤沢 久典
富士通研
-
藤澤 久典
(株) 富士通研究所
-
北浦 智靖
(株) 富士通研究所
-
川藤 富美代
(株) 富士通研究所
-
北浦 智康
(株) 富士通研究所
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