プラズマのX線エミッションCTにおける吸収補正

概要

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レーザー核融合研究では、燃料ターゲットを高密度にかつ均一に圧縮する必要があり、圧縮されたターゲットの形状、サイズ等の計測は非常に重要となってくる。これまで、三次元的に圧縮される燃料ターゲットを計測するために、レーザープラズマから放射されるX線のエミッションCT(Computed Tomography)法を開発した。それは、医療用ECTと同じ原理で、多方向から計測された二次元投影像から、X線源の三次元発光分布を求めるものである。最近、レーザー核融合が著しい進展し、高いプラズマ密度が達成されており、プラズマ中でのX線吸収は無視できなくなる。医療用ECTでは、吸収係数のわかっている一様吸収体を対象としたいくつかの吸収補正法は提案されているが、プラズマECTの場合、吸収係数がプラズマ密度、温度に依存しており、空間的に分布をもつ。一方、プラズマから放射されるX線の強度もプラズマの密度及び温度の関数であり、吸収係数と強い相関をもつ。我々は、プラズマのこのような特徴をECTの吸収補正に適用し、プラズマの中でX線の減衰が大きくても精度のよい再生像が得られた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-03-27