位相同期モード解析法の提案と MEG 信号への応用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では、これまで難しかった非定常で、ノイジーな2つの時系列に対する位相同期の定量化を可能にするための位相同期モード分布解析法をあらたに提案する。提案した位相同期モード分布解析法の有効性を確認するため、2つの相互結合した振動子系のシミュレーションにより生成された時系列間の位相同期解析に適用し、従来の解析法より優れていることを示した。次に、この多試行位相同期解析法を実際に、自発的脳活動を伴う心理実験課題実行中の被験者から測定したMEGデータに対して適用し、従来の位相同期解析法では検出が困難だった、課題に関連する脳活動の検出に成功した。以上より、本研究で開発した位相同期解析法は従来の解析方法よりもより有効な位相同期指標を提供でき、脳科学への応用が可能であることを示すことができた。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-03-21
著者
-
藤巻 則夫
(独)情報通信研究機構未来ICT研究センター
-
南 哲人
豊橋技術科学大学
-
南 哲人
独立行政法人情報通信研究機構
-
村田 勉
独立行政法人情報通信研究機構
-
菊池 誠
大阪大学大学院理学研究科物理学専攻
-
藤巻 則夫
独立行政法人 通信総合研究所 基礎先端部門 関西先端研究センター 脳機能グループ
-
菊池 誠
大阪大学大学院
-
矢野 史朗
大阪大学大学院
-
鈴木 良次
独立行政法人情報通信研究機構
-
鈴木 良次
独立行政法人情報通信研究機構:金沢工業大学
-
矢野 史朗
大阪大学大学院:独立行政法人情報通信研究機構
関連論文
- ルールに基づく遅延見本合わせ課題のニューラルネットワークモデル
- 形態と位置のワーキングメモリモデル
- 前頭前野ワーキングメモリのニューラルネットワークモデル
- 形態と位置の情報の保持メカニズムに関するニューラルネットワークモデル
- HIP2000-20 形態と位置の情報の保持メカニズムに関するニューラルネットワークモデル
- 事象関連電位に見られる顔認知処理に与える色情報の影響と発達的側面の検討(視知覚とその応用及び一般)
- 点信号源忠実性を実現する生体磁気逆問題解法
- 知覚競合中のMEG信号による脳活動部位の特徴解析
- MEGによる知覚交替に関連した同期活動(ヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)シンポジウム)
- 商品キャラクタの認知度による脳波の違い
- 交通流の科学
- 交通流における密度揺らぎ(ポスターセッション-離散多体系、生物、粉体、交通流など-,複合系II要素と全体-現象論の視座-,研究会報告)
- 眼幅順応による不自然さの変化が事象関連電位に及ぼす影響(視知覚とその応用及び一般)
- カナ表記した文字・単語の処理および内語に関わる脳活動計測
- 眼幅順応による不自然さの変化が事象関連電位に及ぼす影響(視知覚とその応用及び一般)
- 顔色の色相変化と顔選択的事象関連電位の関係
- モンテカルロ法のアヴァンギャルド : あるもののシミュレーションからないもののシミュレーションへ(基研研究会「統計物理の展望」,研究会報告)
- かつてヘビーユーザだった
- 事象関連電位に見られる顔認知処理に与える色情報の影響と発達的側面の検討(視知覚とその応用及び一般)
- 位相同期モード解析法の提案と MEG 信号への応用
- 単一試行に対するEEGを用いた2値化された隠し絵の知覚状態推定(生体工学)
- 聴覚-視覚プライミング及び不自然な視覚刺激が脳波事象関連電位及びガンマ帯振動に与える影響(生体工学)
- 商品キャラクタに対する認知状態と脳波の関連
- P300に基づく認知型BMIにおける効率の良い刺激提示方法の検討
- ERPに基づく視覚刺激における不自然さの推定
- 聴覚-視覚プライミング及び不自然な視覚刺激が脳波事象関連電位及びガンマ帯振動に与える影響
- 定常的視覚誘発脳活動の遷移状態における時間特性 : 脳磁気測定による研究(BCI/BMIとその周辺,一般)
- Development of Neurocommunicator System
- 定常的視覚誘発脳活動の遷移状態における時間特性脳磁気測定による研究