大学入試における入学辞退者分布の統計モデル

概要

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大学の入試における統計モデルについて検討した. ここで考える入試統計モデルは三つの値によって表現される. すなわち, 受験生が自分の学力を評価した値 h, 入試における得点 u, および辞退志向度 v である. 但し h とv は仮想的な値でり, 直接には観測できない. あるしきい値を超える v値をもつ受験生は合格しても入学を辞退する. これら三つの変数の相互の相関係数は大きく, 値は1に近い. また3変数は多変量正規分布に従う. 各大学の学科ごとに, その学科の評価にふさわしい自己評価 h の値をもつ受験生のみが受験する. この輪切り現象のため, その当該学科ごとにおける受験生の u と v の相関は減少する. その当該学科ごとの入試得点と手続率の関係から, u と v の相関係数がほぼ 1/√<2> となることが, 毎回観測される. この経験則を満たすような h, u, vの統計的分布や, 輪切り現象の仕方などを検討した.
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-01-25