しきい値の変化する連相ニューラルネットのダイナミクス

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概要

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連想ニューラルネットの想起過程には記憶パターンを想起する場合(想起成功)と記憶パターン以外のパターンに収束したり全く収束しなかったりする場合(想起失敗)の2通りがある.しかし,従来の連想ニューラルネットでは出力からその判断をすることができなかった.想起に成功したか失敗したかの判定はモジュール化された連想ニューラルネットでは特に重要である.正しく想起されたパターンだけがモジュール間を伝搬するモデルでなければ記憶パターンを分散・階層化して記憶し想起することができないからである.この問題を解決するために,筆者らは可変しきい値をもつ新しい連想ニューラルネットモデルを提案する.そして,そのネットワークの巨視的状態方程式を求めその平衡解を解析する.更に計算機シミュレーションによって想起に失敗するときは零パターンに収束し,想起に成功するときは記憶パターンに収束すること,適当にしきい値を変化させれば従来の想起特性(引込み領域)を損なわないことを示す.
1993-07-25

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