単眼視回転推定に関する木構造基本問題の統一的解法
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概要
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3次元物体の幾何モデルが与えられときに,単眼視画像から物体の回転を復元する問題に対する解法を論じる.剛体を一組のベクトル集合で,関節を回転軸に対応する単位ベクトルで表す.各剛体内ではこれに接続する関節を含めて,各単位ベクトル間の内積およびスカラ3重積が既知であるとする.このモデルにより,従来広く取り扱われてきた剛体のみではなく,剛体および軸まわりの回転自由度をもつ関節から構成される物体を同じ枠組みで取り扱うことができる.前論文では,このような物体およびその回転姿勢推定問題がグラフで表現できることを示し,問題の可解性を論じると共に,木構造で表現される基本問題を同定した.本論文では,新たに連結指数という概念を定義することにより,木構造基本問題の分類を行うと共に,連結指数が0および1である基本問題について,構成要素である各部分剛体の回転を推定するアルゴリズムを提案する.これらのアルゴリズムは連結指数ごとに共通の構造をもち,各基本問題に固有の幾何推論を定めることにより容易に構成できる.具体的な実験によりアルゴリズムの有効性を示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-05-25
著者
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