胸部X線像の塊状陰影検出用の最小方向差分フィルタとその性質
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概要
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胸部X線像を対象とした画像処理において,肺野内に存在する異常陰影の強調および抽出は,最も重要なステップである.我々はこれまでに間接撮影像を対象とした自動スクリーニングシステムAISCR-V3を開発してきた.しかし,このシステムで用いられている異常陰影強調用フィルタは,拾いすぎ抑制と見落し抑制の観点から考えた場合に,十分な性能をもっているとは言えない.そこで今回,異常陰影強調用に新しくフィルタを開発した.このフィルタは,方向可変の2階差分フィルタを最小値演算によって組み合わせたものである.このフィルタをMin-DDフィルタと呼ぶことにする.本論文では,まず従来の異常陰影強調フィルタの問題点を示した後でMin-DDフィルタを定義する.次にそのフィルタの特性を,擬似陰影および実際の胸部X線像を用いて評価した結果を詳しく報告し,それが従来のフィルタより高い能力を実現していることを示す.また対象陰影の大きさ,SN比,および,抽出精度(誤り確率)を指定したときに,可能なフィルタ半径を示し,フィルタ設計の指針を与える.更に拾いすぎ抑制機能の改善を図りフィルタの機能を拡張したので合わせて報告する.
- 1993-02-25
論文 | ランダム
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