2次元的運動の記憶想起神経回路モデル
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概要
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本研究では高等動物のもつ視覚機能の一つである運動視の記憶想起の機能を具現する工学モデルの考案を目的とする.ここでは, 脳の情報処理は多数のニューロンの集成体によって基本単位を形成し, 神経回路内のある程度の個性をもったニューロンが協調的に働くことにより, 各部位に固有な情報処理機能を発現するとするセルアセンブリの考え方に基づき, 信号検出, 記憶, 記憶想起の各機能を形成する演算細胞に少しずつ異なる演算機能を想定する.まず, 網膜モデルを光刺激強度の時間的変化を検出して出力するような演算要素の2次元的配列としてモデル化する.次に, 運動情報の抽出機能を視対象の運動方向および速さに適応する光検出点のパターンを定義し, 各パターン信号の空間加算処理を行う演算細胞の集合としてモデル化する.また, 運動情報の一時記憶機能は信号伝達の遅い個性をもった演算細胞の直列結合で形成する.一方, 記憶想起の機能は水平・垂直成分の記憶情報に基づいて興奮状態か非興奮状態かを生起する演算細胞を2次元的に配列して形成する.これによって, 視対象の2次元的運動の記憶を演算細胞の興奮パターンの推移として表象する機能が形成できることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-09-25
著者
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