固定衛星通信の標準化活動をめぐる最近の動向
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
固定衛星通信は、長距離国際伝送路として実用化が始まり、急速な発展をとげるとともに、近年では利用分野の多様化が顕著である。本講演では、固定衛星通信分野における最新の技術動向を概観し、これに伴う標準化活動の近況を紹介する。まず、非静止衛星を用いた大型プロジェクトの経緯およびこれから得られた教訓を明らかにする。次いで、周波数共用の検討において新たに提案されたepfdの概念および無線規則S22の改訂や準静止衛星QGSOの動向を解説する。新しい利用形態として、大型船舶に搭載された固定衛星地球局ESVや航空機から静止衛星を用いて提供する高速インターネットの概要を紹介するとともに、衛星を介したIP伝送について主要な技術課題を提示する。近年新たに顕在化している問題として、衛星登録手続きの滞積やKa帯衛星と都市部の固定無線アクセス(FWA)との干渉についても状況を概説する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-11-30