海底面付近の軟泥状堆積物中物理量, 特に採泥粒子の粒径と体積濃度に対応する音速及び音響インピーダンスの周波数特性
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概要
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海底面付近における軟泥状堆積物の物理量を音響的に隔測するためには, 使用する周波数ごとの音響量と, 海底底質の主要物理量との関係を明確にすることが必須である. そこで本研究は, N成分懸濁液理輪 (土屋・新家, 1990) を適用した試算結果から, 圧縮率比と乾燥粒子密度に比べて, 粒径と体積濃度は, 音響量から物理量を推定する際にえいきょうが大きいパラメータであることを確認した. 次に, 乾燥粒子密度, 圧縮率比を経験的な範囲で概知とし, 粒径及び体積濃度をパラメータとしたときの音速比の周波数依存性を示しした. そして, 一般的に使用頻度が高い3周波を想定し, 音速の分散性に注目しつつ, 各周波数ごとの音響インピーダンス比と底質物理量との関係を示した. さらに, 東京湾の採泥試料データを関係図上にプロットした. これらのデータが圧縮率比と乾燥粒子密度を概知のパラメータとしても, 実海域における物理量の推定に利用可能であることを確認した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-08-29
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