ゼラチンのゲル化による超音波音速・吸収変化
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概要
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ゼラチンのゾル、ゲル状態の超音波音速・吸収を温度15〜40°, 0.2〜3MHzの周波数範囲で測定した。測定法にはプラノ・コンケープ共鳴法を用いた。温度依存性の結果から、ゲル化により音速はわずかに減少すること、吸収は増大することがわかった。吸収スペクトルはゾル、ゲル状態とも緩和が観測され、それらは分布した緩和時間で表された。ゲル化により緩和の分布は広がった。ゲル化による音速の減少は、分子のランダムコイルーへリックス転移に伴う水和水の減少で説明された。吸収増加は、水和水一自由水の交換反応による機和時間の変化によるものと推察された。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-05-17