特異な事前分布によるベイズ符号(情報論的学習理論論文小特集)
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概要
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情報源として滑らかなパラメトリックモデルを考えた場合の符号長の漸近論を研究をする.特にパラメータがルベーグ測度0の集合に含まれる場合を研究する.一般に滑らかなパラメトリックモデルの場合,適当な条件のもとでその符号長の下限はパラメータがルベーグ測度0の集合に属する場合を除いて_log P + k/21og n+o(log n)で与えられ,MDL符号やBayes符号はこの符号長を達成できることが知られている.ここでPはモデルの最ゆう推定量を表し,k,nはモデルの次元とサンプルサイズをそれぞれ表す.本論文では特異な事前分布を導入しそれを用いてベイズ符号を構成する.この符号はパラメータがルベーグ測度0の集合に属しているとき符号長はlog nの項の係数がMDL符号などと比べて小さく出ることが示され,シャノン符号とMDL符号の両方の性質を併せもつ中間的な符号であることが示される.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-05-01