2値画像領域における有効情報保存縮小変換法の評価
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概要
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多量に蓄積された2値文書図面情報を検索するには, 高品質・高圧縮の縮小変換を利用して一括に多量提示する閲覧手法が有効である.筆者は, 2値画像の縮小変換において細線保存縮小変換法(ETP法)の有用性を既に報告した.本論文では, ETP法を改良し, 原画像の有効情報を保存してより高圧縮・より高品質な縮小変換を実現するEIP法を提案する.まず, EIP法における有効情報の保存原理を説明し, 情報欠落を防いだ変換画が生成できることを示す.次に, 本変換法の品質上の有効性を把握するため, 中間調画像領域変換であるBGS法を品質指標として取り上げ, 変換画品質に対する主観評価を実施した.実験結果から, ハードコピー評価においてEIP法がBGS法よりも高品質であり, ソフトコピー評価においても変換比率1 / 5未満の領域で品質が良好であることを示す.また, 同一データ量での比較から, EIP法はデータ効率が極めて高いことを示す.以上から, EIP法は小データ量であり比率1 / 10への高圧縮変換時において高品質であり, 多量の画像を一覧表示させる高速閲覧に有用であることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-07-25