シミュレーションの信頼性(<特集テーマ>新しいトラヒックモデルと性能評価及び一般)
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概要
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待ち行列モデル解析や通信ネットワークの性能評価を確率モデルを使って解析的に求めるためには、さまざまな制約条件、理想化が必要で解と現実との対応関係が直接的でないことが多い。現実の動きをモデル的にとらえ、乱数を用いて現実の動きを模倣するシミュレーションの技法は直感的で理解されやすく、多くの論文で解析的アプローチに代わる唯一の代替案として用いられている。シミュレーションは現実のシステムを忠実になぞることによってどのようなシステムでも原理的にはモデル化することができるから、あとはそれを「動かして」結果を得ることができる、と思われている。しかし、シミュレーションを性能評価の道具として機能させるには、きちんとした統計的な知識を身につけておかないと、間違った結論が一人歩きしかねない。この小論ではシミュレーションを実際の問題に適用する場合にどのようなことに注意しなければいけないのか、シミュレーションの結果はどの程度信頼がおけるのか、信頼されるようなシミュレーションはどのようにして可能か、というような問題について、具体的な指針を与えることを目標とする。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-06-13
著者
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