84. 高速オートラジオグラフィの条件について
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概要
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最近シンチレーション効果を利用し, 切片上にかけてある乳剤にβ線直接の感光作用より効率のよいシンチレータを応用する試みがいくつか報告された。われわれはいろいろの角度から検討を加え, いささか興味ある結論を見い出した。実験の基本的条件を次のように絞った。すなわち, 使用核種の問題(1) ; アイソトープ(RI)の比放射活性(2) ; RIの作用時間(3) ; 乳剤の種類と感度及びその膜厚(4) ; 現像液の種類とその利用法-現像温度・時間・及び塩化金による増感処理(5)。最も重要と考えられたシンチレータ(トルーエンにRRQ, POPOPを流したもの)に乳剤を塗った切片を一定時間潰したもの ; シンチレータとコロジオンの混合液で薄い被膜を切片上に張り, その上に乳剤を塗ったもの ; 乳剤を塗った切片をシンチレータに一寸潰してから乾燥して露出したもの(6)について比較した。結果は甚だ残念ながらシンチレータの効果はほとんど認められなかった。その代り最も有効であったのは現像法の工夫で, コニドール・Xで20℃で3.5分の標準法に対し, 20℃で5〜6分現像すると, カブリなしで大よそ5〜10倍露出を短縮でき, さらにチミジンのように核などに集中するRIを大量又は長時間作用させることが有効条件であった。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1977-10-20
著者
-
水平 敏知
東京医科歯科大学
-
福田 邦昭
三共(株)中研
-
岡田 永子
東京医歯大・難治研・超微構造
-
福田 邦昭
東京医歯大・難治研・超微構造
-
椎橋 美智子
科研化学・6研
-
水平 敏知
東京医歯大
-
椎橋 美智子
東京医歯大・難研・超微構造
-
藤岡 卓
東京医歯大・難研・超微構造
-
岡田 永子
東京医歯大・難研・超微構造
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