肺小細胞がんにおける塩酸イリノテカンの位置づけ(第18回日本肺癌学会肺癌ワークショップ)
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概要
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イリノテカンは小細胞肺がんに対し単剤でもシスプラチンとの併用でもきわめて有効である.JCOGでは進展型小細胞肺がんに対し,イリノテカン+シスプラチンを4週ごとに4コース投与するIP療法はエトポシド+シスプラテンを3週毎に4コース投与するEP療法を比較し,IP療法で有意に生存が改善した.今回のEP療法の結果はこれまでの多くの報告と遜色ないものであった.EP療法では骨髄抑制が有意に多かったのに比べて,IP療法では重篤な下痢が有意に多く,特に治療の最初のコースに多く見られた.このIP療法ではイリノテカンの第8日目または15日目投与が1/3の例でスキップされており,これがイリノテカンのdose-intensityを低下させていた.しかしそれでもなお,IP療法はPS良好の進展型小細胞肺がんに対する新たな標準的治療となり得ると考えられる.今回の結果を確認するために欧米で3つの第III相試験が行われている.イリノテカンの重篤な毒性を回避するためには,UGT1A1の遺伝子多型を測定することにより,イリノテカンのtailor-made治療が可能となろう.
- 2003-12-30
論文 | ランダム
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