肺癌患者の記録と分類リンパ節の部位と命名 : 案

概要

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臨床的に転移を確認するための,肺のリンパ節の部位及び命名については,今だ統一されていない.国立がんセンターでは,肺癌切除時に廓清した,肺門・縦隔リンパ節の病理組織学的検討から,部位別の命名を行ってきた.この命名はすでに,AmericanJointCommitteeにおいてとり入れられている.肺のリンパ節の部位及び命名を統一する案が,第18回日本肺癌学会理事会に提出され,将来学会としてリンパ節の部位及び命名を定める基実とすることが諒承された.その第1歩として,リンパ節分布図に関する私的な討論会が開かれ,国立がんセンター案を原案とし,一時的に試行をし,その経験からこのリンパ節分布図が,近い将来日本肺癌学会のリンパ節回の定型になる様,意見の一致をみた.肺のリンパ節の局所解剖学やリンパ流については先人の数多くの業績1ト36)があるが,臨床的に転移を確認するためのリンパ節の命名については今だ正確なものがない.日本肺癌学会分類委員会は,1968年,手術所見をもとにして記載案37)をつくったが,実際にリンパ節転移を判断して記載する場合に不便があった.従って,肺癌切除時に廓清した肺門・縦隔リ*1国立がんセンター*2防衛医科大学*3千葉大学肺癌研究所*4東京医科大学*5大阪大学*6滋賀医科大学*7東北大学抗酸菌病研究所ンパ節を病理組織学的に検討し,部位別の命名を行った38)…43)(図1).この案を第18回日本肺癌学会理事会(1977年IO月)に末舛恵一が提案して,将来学会としてのリンパ節命名を定める基実とすることが諒承された.そのために,この命名案の試用を広くお願いし,そこからの修正案を明らかにして行くことを企画した.その第一歩として,私的な討論会(1977年11月25日とユ978年!月20日)を開き,まず発足の点で考えうる修正を加えたものを以下に報告する.
日本肺癌学会の論文

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