胸壁原発Malignant Fibrous Histiocytomaの1例 : 培養系の樹立と培養細胞による免疫組織化学的検討ならびに化学療法剤感受性の検索

概要

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症例は69才, 男性。右前胸部原発のmalignant fibrous histiocytoma(MFH)の症例で手術後8ヵ月で死亡したが, 皮膚転移巣の生検組織より細胞培養に成功した。培養細胞においてPAPを用いた酵素抗体法によりα_1-antitrypsinおよびferritinが有意に染色された。また, MFH培養細胞の化学療法剤感受性をコロニー形成法で判定したところ単剤ではVicristine, Actinomycin D, Methotrexateが有効でありFluorouracil, Cyclophosphamide, Cisplatin, Mitomycin C, Adriamycinは無効だった。また多剤併用療法としてはCyclophosphamide・Vincristine・Adriamycin・Actinomycin D併用(CYYVADACT療法)およびVincristine・Methotrexate併用療法に効果が認められた。
日本肺癌学会の論文
1989-10-20