胸腔鏡による癌性胸膜炎の診断 : 胸腔鏡所見と胸水細胞診・胸水CEA値・胸水量との対比検討

元データ 1994-08-20 日本肺癌学会

概要

癌性胸膜炎31例に胸腔鏡下胸膜生検を施行し, 胸腔鏡下に観察された胸膜の肉眼所見と他の検査所見(胸水細胞診, 胸水CEA値, 胸部X線写真でみた胸水量)との対比検討を行った.併せて本検査のみで確定診断された5症例の臨床的特徴を検討した.肉眼的にほぽ限局された隆起性病変を呈する例では, 胸水細胞診の陰性と陽性の割合は8 : 7, 胸水CEA値の30ng/ml以下と以上は9 : 6, 胸水量の少量 : 中等量1多量は5 : 7 : 3であった.一方, 肉眼的にびまん性浸潤性病変を呈する例では, 胸水細胞診の陰性と陽性の割合は3 : 13, 胸水CEA値30ng/ml以下と以上は6 : 9, 胸水量の少量 : 中等量 : 多量は0 : 8 : 8であった.即ち, 胸水細胞診が陰性, 胸水CEA値が低値, 胸水量が少ない癌性胸膜炎例では比較的限局された隆起病変を有する例が多く, 通常汎用されている壁側胸膜針生検では陰性となる可能性が高く, 胸腔鏡を使用した直視下生検が有用になると考えられた.また胸腔鏡下生検によってのみ確定診断された5例の検討では, 胸水量は少量から多量まで様々であったが, 胸水CEA値は全例15ng/ml以下で, またその後の平均生存日数は233日と長く, 癌性胸膜炎としては比較的早い段階で確診されたと考えられた.

著者

小橋 吉博 川崎医科大学呼吸器内科
松島 敏春 川崎医科大学呼吸器内科
木村 丹 川崎医科大学付属川崎病院第二内科
田野 吉彦 川崎医科大学呼吸器内科および関連施設
木村 丹 東京専売病院
安達 倫文 川崎医科大学附属川崎病院内科(II)
安達 倫文 川崎医科大学 呼吸器内科
田野 吉彦 川崎医大川崎病院内科
田野 吉彦 川崎医科大学 呼吸器内科
田野 吉彦 川崎医科大学附属川崎病院内科学
松島 敏春 川崎医科大学
小橋 吉博 川崎医科大学 呼吸器内科
小宮 武文 川崎医科大学附属川崎病院内科 (ii)
田辺 澗 川崎医科大学附属川崎病院内科(II)
木村 丹 川崎医科大学附属川崎病院内科(II)
小宮 武文 川崎医科大学附属川崎病院 内科(II)

関連論文

▼もっと見る