積雪中の音速と垂直入射吸音率の測定
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概要
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乾き雪の積雪中の音速及び積雪表面の垂直入射吸音率を測定し、文献による従来のデータと比較検討した。まず、密度の小さい新雪から、密度の大きいしまり雪までの積雪試料について音速を測定し、音速と密度との関連を考察した。密度の大きい試料は、自然の状態では得られなかったので、積雪をふるいに通してから圧縮したものを用いた。今回測定した乾き雪の積雪試料においては、積雪中の音速は空気中の音速より遅く、巨視的に見て密度の増加と共に減少する傾向が得られた。次に、積雪表面の垂直入射吸音率の周波数特性を密度をパラメータとして音響管を用いて測定した。その結果、音速、垂直入射吸音率ともに、文献による従来のデータとばらつきの範囲内でほぼ一致した。本測定により、乾き雪の積雪における密度と音速及び垂直入射吸音率との関連を実験的に把握することができた。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1990-09-01
著者
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