電磁型変換器の弦振動応答の部分音に見られる唸
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概要
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電磁型変換器の弦振動応答の部分音を解析してみると、それぞれ固有な唸が生じていることが観察できる。この現象には、電磁型変換器の負スティフネスが弦振動に非調和性を発生させるということに加え、変換器が非線形特性を示し混変調歪成分を発生するという二つの原因が関与している。そして、歪成分の周波数が弦振動自身のものとは異なることから、結果として両者の干渉による唸が発生する。本論文では、これらの部分音の応答、あるいは唸周波数について理論的に解析し、実験結果と極めてよく一致していることを示している。また、解析結果、及び周波数の測定結果を用いて、負スティフネスの算出や、その影響を補正した調弦の方法について考察を加えている。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1989-02-01