海洋音響トモグラフィの非成層・非定常海域への適用に関する研究
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概要
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海洋音響トモグラフィを黒潮続流域などの非成層・非定常海域に適用するため,強流に伴う音速場の急峻な変化領域(フロント)の位置推定法と,カルマンフィルタを用いたデータ同化による解析手法を提示した。前者は,伝搬時間と側線上の異質水域の領域比を関係付けることにより,両海域の境界に存在するフロント位置を推定するもので,従来の統計フィルタを用いたデータ解析に有用である。後者は,伝搬時間と二層準地衡流海洋モデルの変数を関係付け,モデル推定値の時間方向の誤差を最小化して,物理過程に則した海洋構造の時間発展を抽出する新しいデータ解析手法である。数値実験などにより,二手法の妥当性を確認した。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 2003-10-01