腎血管性高血圧症に対する治療法の変遷と予後

元データ 1990-06-20

概要

全国の泌尿器科におよび外科73施設よりアンケートで御報告いただいた腎血管性高血圧症例に対する手術例663例(男349例,女314例;1963年〜1988年5月)について分析した.原疾患の割合は線維筋性増殖(以下FMD)294例,アテローム硬化(以下SC)178例,大動脈炎症候群(以下A0),その他87例であり,その平均年齢それぞれは27,52,29,33歳で平均観察期間は4年3ヵ月であった.両側病変のある割合はFMD13%,SC19%,A038%であった.手術は704腎に対して行なわれ1980年をピークにやや減少傾向にあり,経皮的血管拡張術の導入頃より主にFMDに対する手術が減少している.手術法は腎摘が38%に行なわれているが,残り447件の49%に大動脈バイパス,26%に自家腎移植が行たわれており,このふたつが現在の血行再建術の主流である.降圧剤の投与の有無にかかわらず術後10年間正常血圧が維持できる割合は,FMD77%,SC59%,A050%であった.5年以上観察した正常血圧群で降圧剤を必要としない例はFMD93.8%,SC66,7%,A084.4%であった.663例中35例(5.3%)に死亡例があるが術後1ヵ月以内の死亡は11例(1.7%)でうち5例は両側狭窄例であった.

著者

吉田 正貴 熊本労災病院医療情報部
吉田 正貴 熊本大学泌尿器科
副島 秀久 熊本大学泌尿器科
池上 圭一 熊本大学泌尿器科
町田 二郎 熊本大学泌尿器科
町田 二郎 済生会熊本病院腎・泌尿器センター
町田 二郎 済生会熊本病院 臨床工学部
吉田 正貴 Department Of Urology Graduate School Of Medical Sciences Kumamoto University

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