前立腺癌に対するエストロゲン療法中に発生した両側性乳癌の1例

元データ 2001-11-20 社団法人日本泌尿器科学会

概要

82歳男性.stage C の前立腺低分化腺癌に対して精巣摘出術後フルタミドの内服にて治療.PSA上昇し再燃と診断.リン酸エストラムスチン560mg/日開始.副作用である乳房の腫脹が出現したため半量に減量.症状は改善したが,数カ月後再びPSA上昇したため,無効と判断し中止したが,その後両側乳房の硬結及び疼痛が出現.外科的諸検査にて両側原発性乳癌の診断で,両側乳房摘出術施行.病理組織は浸潤性腺管癌であった.術後4カ月後肺腫瘍(原発性か転移性かは不明)により死亡.原発性乳癌の根拠は左乳癌組織のプロゲステロンレセプターの発現に対し,右乳癌は未発現であった.しかしPSA免疫組織染色は両側陽性であった.乳癌に対してPSA免疫染色を施行すると8例中5例陽性.このことよりPSAの発現のみでは前立腺癌の転移とはいえない.

著者

三股 浩光 大分医科大学泌尿器科
野村 芳雄 大分医科大学泌尿器科
江本 昭雄 大分医科大学泌尿器科
和田 瑞隆 玄々堂泌尿器科
野村 芳雄 大分医科大学 泌尿器科
溝口 裕昭 中津第一病院
溝口 裕昭 中津第一病院泌尿器科
奈須 伸吉 国立大分病院
奈須 伸吉 大分大学 医学部腎泌尿器外科学
和田 瑞隆 高田中央病院
奈須 伸吉 大分医大
江本 昭雄 高田中央病院泌尿器科
奈須 伸吉 独立行政法人国立病院機構大分医療センター泌尿器科

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