経皮的腎尿管結石摘出術の腎形態に及ぼす影響

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概要

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経皮的腎尿管結石摘出術の一環として行われる腎痩造設術の腎に及ぼす影響を雑種成犬を用いて検討した.皮質部では, 腎痩造設部周囲に糸球体の萎縮や尿細管の圧排, 拡張, 変性が, 髄質部にも尿細管の圧排, 変性が認められ, この変化は腎痩造設部のごく近接部にのみ観察された.また, この所見は腎痩期間による差が認められなかったが, 長期留置群の髄質部腎痩カテーテル留置部は, 間隙が形成され, その表層には上皮形成が認められた.腎療閉鎖後の組織修復機転は, 髄質よりも皮質の方が早く認められ, 3日目ではまだ血球成分が主体であったが, 21日目には線状癩痕による修復が完成していた.さらに血管系の変化を観察するため, 着色ゲラチソ添加ミクロパークを腎動脈より注入し, 軟線撮影にて検討したが, 末梢血管は明瞭に描出でき, 腎痩造設による血管の障害は認められなかった.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1988-01-20

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