体外衝撃波結石破砕術における下腎杯結石の排石予測因子としての下腎杯縦横径比の有用性 : 2機種を用いた臨床的検討

元データ 2003-09-20 社団法人日本泌尿器科学会

概要

(目的)下腎杯結石に対する体外衝撃波結石破砕術(ESWL)後の排石には下腎杯の解剖が重要な因子であるとされている.今回われわれは下腎杯結石症例に対するESWL後の排石率におよぼす下腎杯の解剖学的特徴について2つの異なる機種を用いて,その有用性,普遍性について検討した.(対象)ESWLを施行した結石径2cm以下の下腎杯結石症例93例を対象とし,64例はPiezolith 2500,29例はMedstone STSを使用した.排石予測因子として,下腎杯腎盂角,下腎杯縦径,下腎杯横径,下腎杯高,下腎杯縦横径比および下腎杯数を選択した.(結果)完全排石率はPiezolith 2500使用群では53.1% (34/64),Medstone STS使用群では51.7%(15/29),Piezolith 2500とMedstone STS合計群では52.7%(49/93)であった.単変量解析,多変量解析による検討ではすべての群において下腎杯縦横径比が最も強い予測因子であった.また下腎杯縦横径比のcut-off値を7とした時,下腎杯縦横径比が7未満の症例では排石率が72%以上と高い排石率を得られたが,縦横径比が7以上の症例では3分の2以上に残石が認められた.また,結石の最大径lcm未満と1cm以上の2群における排石率も検討したところ下腎杯縦横径比は結石径に関わらず強い独立因子であった.(結論)ESWL後の下腎杯結石の排石率は解剖学的特徴に依存していると考えられ,その構造を検討して慎重に治療法を選択すべきである.特に下腎杯縦横径比は2cm以下のX線非透過性下腎杯単結石には最も有用で,かつ機種間による差異もなく普遍的な排石予測因子であると考えられた.

著者

住野 泰弘 大分大学医学部腎泌尿器外科学講座
佐藤 文憲 大分医科大学泌尿器科
三股 浩光 大分医科大学泌尿器科
野村 芳雄 大分医科大学泌尿器科
江本 昭雄 大分医科大学泌尿器科
野村 芳雄 大分医大
酒本 貞昭 恵愛会中村病院泌尿器科
野村 芳雄 大分医科大学 泌尿器科
野村 芳雄 熊本大学
田崎 義久 大分医科大学泌尿器科学教室
住野 泰弘 大分医科大学腫瘍病態制御講座泌尿器科学
酒本 貞昭 中村病院泌尿器科
岩下 光一 中村病院泌尿器科
田崎 義久 新別府病院
岩下 光一 椎迫泌尿器科クリニック
田崎 義久 新別府病院泌尿器科
江本 昭雄 高田中央病院泌尿器科
田崎 義久 大分医科大学付属病院泌尿器科
野村 芳雄 大分大学医学部腎泌尿器外科学講座

関連論文

▼もっと見る